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======WorldWideWeb======
=====前書き=====
どのようなコンセプトで記事を書いたのかは[[local:koki:research:2020:information_technology|こちら]]を読んでください。
2019年3月12日で30周年[([[https://wired.jp/2019/03/25/tim-berners-lee-world-wide-web-anniversary/|「ティム・バーナーズ=リーの提言:WWWの誕生から30年、インターネットはどこに向かうのか」TEXT BY TIM BERNERS-LEE TRANSLATION BY CHIHIRO OKA Retrieved Apr 8, 2020.]])]を迎えたworld wide webの記念のwebサイト「[[https://worldwideweb.cern.ch/|CERN 2019 WorldWideWeb Rebuild-2019 rebuilding of the original NeXT web browser-]]」のhistoryを日本語翻訳をし、その翻訳からWorldWideWebの歴史として記事にまとめました。
どうしてWorldWideWebなのかその理由は
* 多くの技術が1点に集まっている。
* 自分自身が「新たな機会を創出」[(#1)]させてもらっている。
* 自分自身が「ウェブは憎しみを拡散する」[(#1)]その波に飲み込まれたこともあった。
つまり自分がこのコンピュータやウェブの世界に飛び込むきっかけや自身の情報収集能力を拡張させてもらったWorldWideWebの歴史を知らないままでいられない!!。
そう思ったからです。
さてそんなwebサイトの始まりであるWorldWideWebに関する歴史を知る前に、日本での動きを少し紹介します。
「すべての人があらゆる環境で同じようにデータを扱える「One Web」のためにWWW技術の情報提供、仕様策定と促進、新技術のプロトタイプの実装、また、ソフトウェアやツールといった相互運用可能な技術開発に取り組んでいる国際的コンソーシアム」[([[https://www.w3.org/Consortium/Hosts/Keio/|「W3C (World wide web consortium)とは」Retrieved Apr 9, 2020.]])]としてW3C (World Wide Web Consortium) という団体があります。
この団体に日本が参加しているんです。W3Cを運営しているホストは世界に4箇所あり、日本・慶應義塾大学、米・MIT (マサチューセッツ工科大学)、仏・ERCIM (欧州情報処理数学研究コンソーシアム)、中・北京航空航天大学の4つです。[(#2)]
そして慶應義塾大学・インターネットといえば、2020年に慶應義塾大学SFCをご退任された村井純さんです。
{{:local:koki:research:2020:information_technology:worldwideweb:unnamed.jpg?400|}}
慶應義塾大学SFC退任記念講演会専用サイトの笑顔が素敵な村井純さんの写真[([[https://sites.google.com/keio.jp/junsfc/juns-special-lecture?authuser=0|「 村井純教授 慶應義塾大学SFC退任記念講演会 Special Lecture by Professor Jun Murai」Retrieved Apr 12, 2020.]])]
timeline[([[https://worldwideweb.cern.ch/timeline/|「Timeline — WorldWideWeb NeXT Application」Retrieved Mar 29, 2020.]])]
全て調査したいですがそれはまたの機会にしましてWorldWideWebの歴史を調査していこうと思います。
\\
=====歴史=====
参考[([[https://worldwideweb.cern.ch/history/|「History — WorldWideWeb NeXT Application」Retrieved Mar 29, 2020.]])]
====1989====
{{:local:koki:research:2020:information_technology:worldwideweb:original-1989-proposal.gif?400|}}
“Information Management A Proposal”の最初 上部に「"Vague, but exciting."」"漠然としているが、刺激的だ"とのメモがある。[(#6)]
1989年3月、欧州原子核研究機構(CERN)のRobert Cailliauとともにティム・バーナーズ=リーは"Information Management A Proposal"を発表しました。
シンプルなクライアント・サーバー・アーキテクチャとリンクを想定した内容の提案でした。
当時のCERNの上司であるMark Sendallは、古典的で控えめな表現で「"Vague, but exciting."」"漠然としているが、刺激的だ"とこの提案を評しました。
====1990====
1990年11月、「[[https://www.w3.org/History/19921103-hypertext/hypertext/WWW/Proposal.html|WorldWideWeb: Proposal for a HyperText Project]]」として 提案は改められました。
同じ頃、NeXTコンピュータで作業していたティム・バーナーズ=リーは、WorldWideWebと呼ばれるアプリケーションの初期バージョンを完成させました。このプログラムは「Web」と呼ばれているもの前身です。
{{:local:koki:research:2020:information_technology:worldwideweb:nextcube.jpg?400|}}
WorldWideWebの開発30周年を記念してWorldWideWebを現代的なブラウザの中に再構築するプロジェクトのためにcernのmuseumから送られたNeXTcubeの写真[([[https://remysharp.com/2019/02/12/cern-day-1|「CERN day 1」Remy Sharp Apr 13, 2020.]])]
1991年のラインモードブラウザを再現したエミュレータのスクリーンショット[([[http://line-mode.cern.ch/|「Line Mode Browser 2013 Revisiting the first universally accessible web browser」Remy Sharp Apr 14, 2020.]])]
====2019====
2019年2月、WorldWideWebの開発30周年を記念して、開発者とデザイナーのグループがCERNに集まり、オリジナルのブラウザを現代的なブラウザの中に再構築し、世界中のユーザーがこの変革的な技術の原点を体験できるようになりました。
https://worldwideweb.cern.ch/
このurlに飛んだ先の「Launch WorldWideWeb」から体験できます。
====ウェブの哲学====
ウェブは主に情報を消費するためのメディアとして考えられています。しかし、WorldWideWebブラウザはユーザーがウェブページを編集し作成することも可能でした。これは、ティム・バーナーズ=リーの
"[[https://www.w3.org/DesignIssues/Editor.html|If you think surfing hypertext is cool, that's because you haven't tried writing it]]"\\
「ハイパーテキストをサーフィンするのがクールだと思うなら、それは書いてみたことがないからだ」
という見解をよく表していて、読み書き両方のメディアとしての"ウェブの哲学"を反映しているとも言えます。
====キーフレーズ====
* HyperText: Text which is not constrained to be linear. \\ 直線的に進むということに制約されないテキスト。
* HyperMedia: Information which is not constrained linear … or to be text. \\ 直線的に進むということに制約されない情報...あるいはテキストに制約されない情報。
====www-talk, the World Wide Web Mailing list====
1991年10月28日。ティム・バーナーズ・リーはWorld Wide Webメーリングリストを開始しました。
このメーリングリストには、過去28年間のウェブの技術革新の多くが記録されています。
興味深い会話の一覧
* [[https://lists.w3.org/Archives/Public/www-talk/1991SepOct/0003.html|HTML5のドキュメントアウトラインアルゴリズム]]を何年も前からイメージしていたことがわかる1991年の会話。
* [[https://lists.w3.org/Archives/Public/www-talk/1992MayJun/0006.html|ブラウザ用のプログラミング言語がどのようなものかについての最初の考察。]]
* [[http://1997.webhistory.org/www.lists/www-talk.1993q2/0015.html|ブラウザのフォームやテーブルがどのように見えるかについての初期の議論。]]フォームは、多くの点で、最初に提案されたものに比べてそれほど進歩していないのがわかる。
* Netscape の創設者である [[http://1997.webhistory.org/www.lists/www-talk.1993q1/0182.html|Marc Andreesen は、HTML ドキュメントに画像を埋め込むための IMG タグを提案した]]が、[[http://1997.webhistory.org/www.lists/www-talk.1993q1/0186.html|Tim Berners-Lee は提案された形式では特に支持していない]]ことがわかる。
====ウェブサーバとブラウザの略歴、1990年以降====
3つの主要な技術が1990年頃に基本的に並行して開発されました。 WorldWideWeb NeXT hypertext browser・CERN httpd web server・libwww Cライブラリです。現代のウェブのほとんどはこのトリオの子孫です。
どのようにして伝播していったのか、時系列に並べてみました。
^○ Servers ^^^^
| CERN httpd| | | 1990|
| ↳|NCSA HTTPd | | 1994|
| | ↳|Apache HTTP Server | 1996|
| nginx| | | 2004|
^○ Browsers ^^^^^^
| WorldWideWeb| | | | | 1990|
| libwww| | | | | 1991|
| ↳|Line Mode Browser | | | | 1991|
| | ↳|Lynx | | | 1992|
| ↳|Mosaic | | | | 1993|
| | ↳|Netscape | | | 1994|
| | | ↳|Mozilla | | 1998|
| | | | ↳|Firefox | 2002|
| | ↳|Spyglass | | | 1994|
| | | ↳|Internet Explorer | | 1995|
| KHTML| | | | | 1999|
| ↳|Safari | | | | 2003|
| | ↳|Chrome | | | 2008|
==== WorldWideWeb, httpd, libwwwから派生したシステムの簡易的な樹形図 ====
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